写真調査(クラック調査、写真測量)
最近は、カメラのレンズのゆがみなどを補正できるようになってきたため、特殊なカメラを使わなくても市販のデジタルカメラを活用し、安価で効率的な画像解析が可能となってきました。弊社では、コンクリート構造物のひび割れの整理に適用したり、斜面崩壊地での簡易な写真測量として適用しています。
① クラック調査
弊社で所有している画像データからひび割れを自動抽出するプログラムは、デジタルカメラやスキャナによって取り込んだ画像から、クラック幅(ひび割れ幅)による分類を行い、自動的に抽出することができます。写真撮影時にクラックスケール等を一緒に撮影することで、クラック幅、長さ等を測定することができます。
現時点では、色、よごれ、表面のざらつき等があるところでは、精度良く抽出できないものの、抽出後のクラック図に対して、編集・修正作業を行うことができ、計測できない高所でのひび割れ位置や長さの特定にも効果的に活用できます。抽出可能なひび割れ最小幅は、「撮影したカメラの画素数」と「撮影時の横方向視のサイズ」により決定され、良好な画像の場合0.5画素程度となります。
② 写真測量
被写体を異なる3方向から撮影することで、撮影した写真をもとに被写体の立体的な形・位置などを正確に測定し、3次元座標を計算することができます。下の写真は、斜面崩壊現場の写真をもとに「Kuraves」というソフトを用いて等高線図を描いたものです。対象地における崩壊後の測量図面がないため妥当性の評価はできませんが、滑落崖の形状については概ね比較的妥当なものであると判断できます。
被写体を異なる3方向から撮影することで、撮影した写真をもとに被写体の立体的な形・位置などを正確に測定し、3次元座標を計算することができます。下の写真は、斜面崩壊現場の写真をもとに「Kuraves」というソフトを用いて等高線図を描いたものです。対象地における崩壊後の測量図面がないため妥当性の評価はできませんが、滑落崖の形状については概ね比較的妥当なものであると判断できます。