鉄筋のかぶり測定調査
電磁波レーダ装置を使用して、山口大学の田中正吾教授らが開発した信号伝播モデルを適用することで、鉄筋のかぶり測定が可能です。ここでは、日本無線株式会社製のNJJ-95A(アンテナ周波数800MHz)を使用し、測定後に鉄筋探査位置のコンクリート擁壁をはつることにより、スケールやノギス、マイクロメーター等を用いて鉄筋のかぶりや腐蝕厚の測定も行った事例を紹介します。
図1に示したBモード濃淡画像に対する2本の鉄筋に対し4反射波モデルによりかぶり計測値を求めたところ、96㎜(実測値98mm)でした。この鉄筋を含み、異なった地点での数多くの縦筋、横筋について、鉄筋のかぶりを計測した結果とかぶりの実測結果を比較したのが図2です。図より、極めて精度の高い計測がなされていることがわかります。参考として、誤差率の絶対値の平均値は、わずか1.9%の誤差でした。